日本メディアは、日本のドローンスタートアップ企業Aeronextが中国市場の開拓に着手していると伝えた。この会社はドローン産業発祥の地である広東省深セン市を基地として、開発と営業の分野で現地企業との協力体制を築こうとしている。報道では、創業して間もない日本企業が重点を深センに置いて事業を拡大するのは珍しいと伝えており、これも日本企業の新しい起業の形になるかもしれない。
深センを選ぶ理由
日本経済新聞の8月22日の報道によると、Aeronextは2017年に起業したドローン関連の技術開発の会社である。この会社はドローンの重心制御技術の分野で特許を持っており、プロペラとモーター等、飛行に関連する「手足」と装備されたカメラ等の「胴体」を分離させ、重心の制御を実現した。
報道では、Aeronextは今年5月に深センで現地法人を設立。深センはハードウェア分野の中心であり、豊富な人材を抱えると同時に多くの試験生産支援と初期融資を行うスタートアップアクセラレーターを有している。この会社は現地のビジネス生態系を利用して、開発と営業をスピードアップさせる。6月、Aeronextは深セン科比特航空科技術(この会社は測定と安全においてドローン分野に強みを持つ)協力を始めた。このほか、深セン智航无人機(この会社は垂直離着陸型ドローンの分野に強みを持つ)とも協力をはじめ、物流分野の市場開拓に全力で取り組んでいる。
深センは世界トップの消費者向けドローンのメーカーであるDJI等、非常に多くのドローン関連企業を有しており、試験飛行施設も十分にある。AeronextのCEOである田路圭輔は、試験飛行時間において。日本企業は中国企業に100倍遅れを取っていると述べた。
中国市場の規模
報道では、中国における小型ドローン市場は今まさに拡大しているところだと指摘されている。中国のDJIは黒竜江と新疆で農業企業に向けて農薬散布と作物の生長状態を把握するサービスを提供している。このほか、高所での消火活動等の分野でもドローンが絶えず取り入れられている。大連や成都等の都市の消防局は今年ドローンの試験配備を推し進め、建築物等の高所での消火活動への利用を計画している。中国ECの京東は既に過疎地を中心としてドローンによる商品の配送を開始しており、インドネシア等の海外でも試験運用を始めている。
日本経済新聞は、中国においてドローンの実用は着実に推し進められており、新たなニーズを生み出し、企業の開発を促進する好循環を形成していると考えている。
アメリカの調査会社グランドビューリサーチの予測では、2018年の世界の商用ドローン市場は58億米ドル(1米ドル約7人民元)である。計算方法に違いがあれど、いずれにせよ中国は世界市場において巨大なシェアを占めている。
引用元:参考消息網